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税務会計の一里塚                     ~キャッシュ・フロー計算書の成立ちと役立ちNo3~

  • 執筆者の写真: 赤田 元日出
    赤田 元日出
  • 2024年9月15日
  • 読了時間: 2分

前回は、

固定資産購入があった場合を見ながら

損益計算書とキャッシュ・フロー計算書の関係、資金の動きを

見てきました。


固定資産の購入をする場合には

その購入資金について

借入を行う場合も多くあります。

そこで、

今回は、

「固定資産購入+新規借入+借入返済」について

損益計算書やキャッシュ・フロー計算書の成立ちと役立ちを見ていきます。


前回の設例では

固定資産500を、自己資金で購入していましたが

この購入資金500を金融機関から借り入れたと想定します。




【図1】の収支計算では、「借入 500」を計上して

資金増減は、572となりました。


これを、

損益計算書およびキャッシュフロー計算書にまとめ直したのが

【図2】です。

損益計算書は、前回と全く同じで

税引後利益も、522のままです。

500の借入をしていますので、

この資金取引は、キャッシュ・フロー計算書に計上されます。

その結果、資金増減は、572と計算されて

【図1】の資金収支572と一致しました。


では、この翌期をみてみましょう。

借入の返済が始まります。

仮に元本返済100と利息10の返済があったと想定すると

収支は【図3】のようになります。




【図3】の資金収支において

減価償却費は、資金の出入りはなく、

資金収支として計上されませんので

結果として、

No1で説明した借入の返済パターンと同じになります。


この資金収支をもとに、

損益計算書とキャッシュ・フロー計算書を作成すると

【図4】のようになります。

損益計算書に減価償却費50と支払利息10を計上して、

税引後利益は512となります。

そして、

資金増減を把握するために

キャッシュフロー計算書を作成します。

減価償却費50を足し戻して調整し、

元本返済100を差し引きます。

その結果、資金増減は462となり、

【図3】と【図4】で一致します。


今回は、

「固定資産購入+借入」および「翌期の返済」を想定して

損益計算書とキャッシュ・フロー計算書の関係を見てきました。


上記の説明は

少々複雑であるように見えますが

No1とNo2で説明した内容を足し合わせただけとも言えます。

それでも

複雑に見える一因は

取引が多くなってきたために

キャッシュ・フロー計算書の調整項目が増えて

「見た目」が近寄りがたくなったためではないでしょうか。



そこで

次回は、キャッシュフロー計算書の書式(フォーム)を確認します。

書式(フォーム)を使用することで

資金増減が見やすく、明瞭となってきます。

複雑さも軽減されることでしょう。

次回をお楽しみに!



 
 
 

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